精神性発汗の最も重要とされる点は、メンタル面の治療を行うということです。代表的な治療法として、
1.精神分析療法
2.逆説志向
3.自立訓練法
4.呼吸法
5.薬物療法
が挙げられます。
1.精神分析療法について
精神分析療法は、フロイト(一度は名前を聞いたことがあると思います!)が開発した治療法です。患者さんの心の奥深くに無意識に根付かせてしまった感情を見つけることで、病状を改善してゆくという方法なのです。
2.逆説志向について
多汗症の原因の多くは、患者さん自身が意識を手のひらに集中させてしまうことにあります。
「汗をかいてしまう、かいてしまう」と焦ってしまう気持ちが、一層発汗に拍車をかけてしまうのです。
そこで、「汗はどれくらいかけるものなのか」と開き直ることによって、緊張を解き解く効果を発揮できるのが逆説志向なのです。汗ばかりに集中するのではなく、他のことに目を向けることができるようになると、自然と多汗症が治ってしまうこともあるそうです。
3.自立訓練法について
自立訓練法では、自分で意識やイメージをコントロールする訓練です。
これができるようになると、多汗症だけでなくいろいろな場面で応用することができます。
例えば、上がり症や日常生活のストレス解消などに効果的です。具体的な方法は、できるだけリラックスした状態を保ち、仰向けになって「気持ちがとても落ち着いている」→「両手両足がとても重たい」→「両手両足がとても温かい」→「とても楽に息をしている」→「胃のあたりが温かい」→「額が涼しい」というシチュエーションを順番にイメージしてゆきます。
この治療法の特徴として、誰でもやろうと思えば簡単にでき、何の道具もいらないということです。
4.呼吸法について
呼吸は、唯一意識的に速くしたり遅くしたりすることのできる自律神経系の働きです。
ゆったりと呼吸しているときは、脳波はアルファ波が発生している状態だそうです。対して、緊張やストレス状態にあるとき、人間は無意識のうちに呼吸が浅くなったり、呼吸数そのものが減ってしまいます。
昨今の空前のヨガブームですが、基本的にはヨガの呼吸法を行えばおのずとリラックスできます。
初めに全ての息を吐き切り、鼻で息を吸い込みます。このとき、おなかに空気が入るよう意識しましょう。おなかが空気で一杯になったら、胸にも空気を十分に入れます。もう吸いきれない、というところまで吸い込んだら息を止めます。数秒息をとめたら、口または鼻からゆっくりと息をはきます。
これを繰り返すことで、かなりリラックス状態にもってゆくことができます。
呼吸法については、必ずしも上記の方法でなくても構いません。他にもたくさんの呼吸法がありますし、ヨガの方式によっても呼吸法は変わってきます。
しかし、意識してゆっくり、そしてたっぷり呼吸することは非常に良い効果をもたらします。是非、お試しを!
5.薬物療法について
薬を服用する際には、医師の処方のもと服用してください。
またできれば、他の治療法を優先的に試してみることをおすすめします。
薬物を使用するにあたっては、副作用に悩まされることになる場合もあるからです。
例えば、発汗を抑える抗コリン剤を服用すると、口のなかが渇いたり、便秘などの副作用がおこるケースがあります。